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  • 執筆者の写真取材部・エンカレ東大支部

地方出身東大生が送る「地元にいつか帰りたい」就活生へのアドバイス


こんにちは!

突然ですが、皆さんはどちらの出身でしょうか?

最近の東大生は出身校が関東圏の人が半分以上となっており、地方出身者が少なくなっているので、ちょっと問題視されています。

それは置いておいて、今回は私のゆるっと地元就活の話をしていきます。


まず私のプロフィールを超簡単にまとめますと、


・中国地方出身
・理系修士3年
・地元が好きで周りに地元を宣伝しまくっている
・家族には就活について比較的自由に選ばせてもらった

という感じです。

前述の通り東大生で地方に帰りたい!という人は中々少ないので、

「いつか地元に帰りたいな〜」と思いつつ、それを周囲に相談することなく就活を進めていました。一貫して面接などで「絶対地元に帰るんだ!」と強く主張していたわけではないのですが、サブ就活軸として探していく中で「こうしたらいいんじゃないかな〜」という思いがいくつかあったので、まとめていきます!


地元のイメージ画像



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目次




<地元で就職したい人には3種類おる>


東京などの都会に出てきたものの、地元で就職したい人には、


必要性に駆られている人(親の意向、家を継ぐなど)
地元が好きな人
都会があまり好きではない人

の3タイプがいると、周囲を見ていて思います。私は恐らく後者2つのハイブリッドなため、今回は基本的にこれらの話になります。


前者(地元が好き)の理由としては18年間過ごしたから、という理由もあると思いますし、災害も少なくて温暖である程度店も揃っていて米も海の幸も美味しくて交通の便も良くて住み良いという客観的に見ても(?)魅力的な部分も影響していたと思います。


後者(都会があまり好きではない)に関しては、人が多いのが苦手、緑が多いところが好き、という理由で、これに関しては地方出身ではなくても共感してくれる方も一定数いるイメージがあります。


あなたは都会派?それとも地方でのんびり派?




<じゃあどうしたらええんじゃ>


前者(地元が好き)に関しては、地元に戻るしかないかなぁと感じます。

もちろん日本全国を回って地元と似ているところを探してもいいのですが、「YOUは何しに日本へ?」に出てくる外国の方のように「私、今まで自国で生きづらかったけど日本にユートピア見つけた!」みたいな人は少ないのではないかと思います。(そうは言ってもたまにはいらっしゃいますが)


一方で、後者(都会があまり好きではない)に関しては大都会から離れてある程度の郊外に行ってしまえば解決できる問題であり、何も地元に戻らなくてもいいですよね。

つまり、「どうして自分は地元に帰りたいのか」「どれが最大要因なのか」をいま一度特定してから地元の企業を見るかどうか決めてみましょう。


地元に帰りたい最大要因を考えて就活しよう




<具体的なリサーチ方法>


さてさて上記の質問で自問自答が終わったと思うので(ちゃんと終わってからでないとこの項目に進んだらダメですよ)、どうやって就職先を決めるか?という話に移っていきます。私は以下の4つの選択肢があると思っています。


1、地元の企業に就職する
2、地元の公務員になる
3、地元に支店がある企業に就職する
4、リモートワークをしている企業に就職する

※今回は新卒を前提としているため、フリーランスは入れていません

上記4項目それぞれを達成するために一般的に取られている方法を整理すると、大まかに以下の様になります。(★)が付いているものが実際に私が利用したものです。


 

1. 地元の企業に就職する


地元就活特化のサイトを使う

厚生労働省の「若者雇用促進総合サイト」を利用する

ハローワークに足を運ぶ

厚生労働省のLO活(https://local-syukatsu.mhlw.go.jp)を利用する

商工会議所を使う

自分が今まで聞いてきた企業の採用ページを見る(★)

逆求人サイトを利用する(★)

最寄りの移住支援コーナーに行く(★?)

その土地の県の青年会に参加して繋がりを作る

同窓会で繋がりを作る


2. 地元の公務員になる


試験を受ける


3. 地元に支店がある企業に就職する


有名就活サイトの絞り込みで探す

大手企業を見て、支社があるか確認する


4. リモートワークをしている企業に就職する(IT大手、ベンチャーなどに多い)


逆求人サイトを利用する(★)


注:

商工会議所やハローワークは存在自体は聞いたことがあるものの、敷居が高かったため行かなかったです。新卒で行く人は少ないのではないでしょうか。LO活などもつゆ知らず、今回この記事を書く際に勉強しました。

また、多くの方が通る道かと思われる「有名就活サイトの絞り込みで探す」という点に関してなのですが、結論私はあまり使いませんでした。というのも、「確かに地元に支店はあるが、その支店で働いている新卒は一体何人なのか」「本社にも異動できる可能性があるのか」というのがいまいち分からない企業が多数ヒットしてきていたためです。この点で私の「自由に業務内容を変える、部署異動ができる企業が良い」という願望から少し外れてしまいました。

 

さて、それでは私が利用してきた

「自分が今まで聞いてきた企業の採用ページを見る」

「逆求人サイトを利用する」

「最寄りの移住支援コーナーに行く」について具体的に説明していこうと思います。




「自分が今まで聞いてきた企業の採用ページを見る」


これは、「有名企業が地元に支店を置いてないか手当たり次第調べろぉ!」ということではなく、「実は地元が発祥の有名企業」の採用HPを訪問する、ということです。

私は家族から「実は〇〇って(私の地元)の企業なんよ〜」と言われることが多かったことに加え、ローカルニュースやローカル新聞で知ったり、あとは周囲との世間話で頻繁に話題に上ったりしていたことから比較的そのような企業を知っていました。そのため、そのラインナップにある企業を調べていけば一定数比較検討することができました。

しかしそうでもない方もいらっしゃると思います。その場合は、インターネットで「(自分の地元) 大企業」と検索すると大雑把には出てくるので、そちらを参考にしてみてください。さらに知りたい場合は、普段の生活から気になった企業の本拠地を調べる、地元でCMをやっている企業に注目する、地元にしかない商品の販売元を確認する、身近な人に尋ねるなどの地道な情報収集が大切だと思います。


「逆求人サイトを利用する」


オファー型の求人サイトには大抵出身地および希望勤務地を回答する欄があります。

希望勤務地を地元にしておくと、かなり確度高く地元企業からオファーが届くようです(希望条件をかなり絞るのは逆求人サイトのコツでもあります)。

また、希望勤務地を地元にしなくても、出身地を見て判断されることもある場合もあるようです(人事になった高校同期からオファーが来たのは秘密の話)。

私の身近な人も地元企業からオファーをもらって1ヶ月程度で内々定をいただいていました。



「最寄りの移住支援コーナーに行く」


こちらに関しては少々題と内容がずれるのですが、「移住支援コーナー」というよりは「移住支援イベント」に参加しました。移住支援スタッフの方から紹介をいただいてそちらのイベントに参加したため、一応カテゴリとしては移住支援コーナー参加にしています。それは就職支援がメインのものではなかったのですが、移住を考えている方向けのイベントだったので、地元での就職先はどんなものがあるのか、就農するならばどのような補助制度があるのかなどを知ることができました。意外と地元にいると、改めて自分の自治体の制度を認識する機会に恵まれなかったりするので、一度「余所者」として地元を捉える良い機会になると思います。ちなみにここで、「就活失敗したら地元でのんびり農家やろう」という望みを実現するには100, 200万円の貯金と軌道に乗る数年間辛抱する気概がある人にしか無理ということを知って、ちゃんと就活する気になりました(笑)。ちなみに、東京に関して言えば、有楽町の交通会館の中であったり、有楽町周辺には各都道府県のアンテナショップ(特産品などを東京にいながらして購入できる場)があるのですが、そこに移住支援コーナーが併設されていることが多いです。


 

さて、少し話は脱線するのですが、実際に活用できてはいないけれど一部の方はちょっと気になるかなぁと思う「その土地の県の青年会に参加して繋がりを作る」という部分について少々詳しくお話ししていこうと思います。


県の青年会というのは、県が主体となって運営している大体20〜30代から構成された組織です。首都圏など都会に集まっている県民同士で交流を行なって、「都会でも負けずに頑張って生きていこうぜ!」的な趣旨です。さてこちらの青年会、年に数回交流会を開催しているのですが、そちらには県庁の東京事務所の職員さんや、都内で勤められている1〜10歳程度上の方などが参加されています。


比較的少人数なので一人一人とお話しする機会があり、名刺をいただいたり、自分の将来について深く相談することもできます。そして、このような青年会にいらっしゃる方は地元愛の強い方が多いため(「同郷だから」というだけでわざわざ集まろうと思うのは地元愛が強くないと無理です)、比較的「地元にいつか戻ること」「地元に還元できること」を見据えて就活をされていた方にお会いできる確率が高いです。もし運良くそのような方にお会いできた場合はぜひ名刺と連絡先交換をしておくと吉です。きっと快く受け入れてくださると思います。


私は青年会交流会のその場ではなかったのですが、その時知り合った県庁の職員さんに紹介された「移住者向けのイベント」(前述のものとはまた別のものです)に特別に見学者として参加させていただき、ロールモデル的な方にお会いすることができました。

例えば、東京と地元で2拠点居住をされている方。大体月の半分ずついらっしゃるようで、それぞれの土地の魅力、コストを割いてまで地元に月の半分戻るメリット、地元だからこそできる可能性の幅についてなど、魅力的な話をたくさんご教示いただきました。他には、東京の企業に数年間勤務して身につけた営業力・組織力を携えて地元に戻り、移住者の受け入れ支援をされている方。その方は「どんなスキルでも絶対に役に立つ」ということを伝えてくださりました。


上記のような働き方を新卒から即刻真似できるわけではありませんが、このような話を直接ご本人から聞くことで、画一的な仕事の概念に囚われて「就活」をすることから少し離れられます。内定に直結せずとも、就活サイトにはなかなか浮上しない話や情報があるので、ぜひ地方自治体が開催されている移住者に参加されてみてはいかがでしょうか(就活生向けのイベントよりは個人的には移住者向けの方が多様な職業の人に会えて楽しいと感じます)。


青年会や移住者向けイベントで地元の魅力を再発見できるかも




<最終的な私の選択>


最終的に私は今まで聞いてきた地元企業(だけど全国でも名の知れた大企業)を選びました。


最後は、「地元が本社の企業」と「東京が本社だが、入社数年後にはリモートワークをして地方から通っている社員さんがいる企業」の2社が残っていました。


数日間頭が爆発しそうなほど悩んだのですが、「実際に今すぐに帰りたいと思った時に即時帰郷することができるか」という帰郷に関する確度の高さとスピードを考えた際に、「一年目から希望すれば地元の本社に行ける」「異動希望を出せばかなり高い確率で地元の本社に行ける」という話を伺っていた前者の企業を選ばせていただくことにしました。


もちろんそれ以外の要素も考慮したうえでの結論であるため、地元就活という観点では絶対にこの選択が良い、とは一概には言えないです。




<注意点>

​地元の中小企業に就職したい場合は、「どうしてもその会社に貢献したい」「どうしてもその会社しか見えない」という強い意志を持っておく(または何も気にしない鈍感力を身につける)ことをお勧めします

個人的には複数の見聞から、できるならば「地元が本社の大きめの企業」「都会が本社で地元に支店がある大きめの企業」が良いのではないかと思っています。地方の中小企業は世の中の多くの人が希望している、「初任給がある程度高い」「完全週休二日制」「福利厚生」などの条件を満たしていないことが多いと感じます。また、それに加えて同期の人数が10名弱のことがほとんどで、そちらも合う合わないが偏るかなと思います。(※ あくまでも私の個人的な感覚ですのでご自身で確かめることは必ず行ってください!)


地元の企業は東京本社の大手のようにサマーインターンをやっていなかったりします

インターンシップは秋冬からぼちぼちと出てくる印象です。それまでは就活サイトを訪問しても何の情報も無いので、企業採用HPに行き去年のお知らせ欄を見て、去年もそうだったのか、はたまた自分が見逃してしまったのかを必ず確認しましょう。どうしても気になるようでしたら、直接メールを送信するのも良い手段です。




<まとめ>


人生において土地というのはかなり重要だと思いますし、人口の首都圏集中に警鐘が鳴らされるなか「Uターンしたい」という意志は本当に素敵です。だからこそ「地元だから大丈夫でしょう」と油断せず、しっかりその理由を考えてみましょう!


少し話は脱線しますが、私は1年生の時ある企業の地方創生インターンシップ選考を受けた時に、選考官の方に言われた一言が忘れられません。「自然がたくさんあって人との距離感が密な田舎なんていくらでもある。県外の人が自分の地元に行きたいと思うのは何でなの?」。「地元に貢献したい」という気持ちがあるのならば、そこまで分析してみても損はないのではないでしょうか。

それでは、皆さんに幸あれ!



地元の青空の写真。皆さんが納得のいく道を歩んでいけるように願って



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執筆者と免責事項

書き手=24卒東大支部メンター

※本記事は、一部メンターの個人的見解に基づき作成されたものであり、en-courage東大支部及び特定機関の公式見解を示すものではありません。


参考文献

Y-SAPIX. “2023東大入試状況 一般選抜 出身地別割合”. 東大研究室. (2023/11/13取得,

後藤祐介監修. “地元就職先の探し方!成功するための方法とは?”. ハタラクティブ. 2023.(2023/11/13取得, https://hataractive.jp/useful/2097/

ゆり. “地元・地方で就職したい就活生必見!地方就活の進め方をご紹介!”. チアキャリア. 2022. (2023/11/13取得, https://cheercareer.jp/ip_blogs/article/904)

東京交通会館HP. (2023/11/21取得, https://www.kotsukaikan.co.jp/


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