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  • 執筆者の写真取材部・エンカレ東大支部

【デベロッパー就活】メンターの就活体験談【東大24卒】

2024年1月、総合デベロッパーに内定したen-courage東大支部メンターにインタビューを行いました!かなりのボリュームとなったので、デベロッパーに関心がある就活生は、ぜひご覧ください!


目次


(三井不動産 プレス用画像ダウンロードより)




はじめに


ー本日お話を聞くのは、この4名です。みなさん、どうぞよろしくお願いします!


Aさん:理系院生(工学系)

Bさん:学部生(経済)

Cさん:理系院生(文理融合系)

Dさん:理系院生(建築系)




志望理由



志望動機

ーはじめに、志望動機を聞いていこうと思います。まずはデベロッパーに関心を持った理由を教えてください。


Aさん:正直なところから入ると、待遇と勤務地の良さに惹かれました。給与だけでなく福利厚生も手厚い業界ですし、商社などと比較して勤務地が安定している企業が多いです。もちろん業務内容も面白いと思っていて、生活との接点が多く、インパクトが目で見てわかりやすい。ハウスメーカーと違って大きな物件がほとんどなので、スケールの大きさにも憧れを抱きました。


Bさん:自分にとって大きかったのは、(建前も含めると)街に対して時間的にも空間的にも広がりのある関わり方ができることでした。もともと、「パース」という数年後の街・物件の完成図を見るとワクワクするなと感じていました。デベロッパーの仕事では未来の街や物件を長期的なスパンで考えて創ることができるし、空間的にも街全体としてそれぞれの物件の繋がりを考えていくことができる。せっかく携わるなら「一戸建建てて終わり」ではなく、広く長期的に街を育んで自分なりのパースをつくっていきたいと感じました。


Cさん:旅行や商業施設が好きで、街づくりが楽しそうだなと思ったのがきっかけです。就職活動を通じて「人の気持ちを動かす新しい体験づくりをリアルな場所でしたい」という志望動機を持っていて、それにデベロッパーの仕事が強く合致していました。具体的には、商業やホテルの企画開発か運営をやりたいと思っていました。


Dさん:もともと建築をやっていて、パビリオンを建てた時は会計を担っていました。仕事に携わってみて自分に向いていると思ったし、お金の面も含めて建築プロジェクトに関わることが楽しかった。今度は自分たちで考えたことを実行する発注側になりたいと強く思ったことがきっかけになりました。



入社先でやりたいこと

ーみなさん、ご回答ありがとうございます。

続いて、総合デベロッパーに入社予定のAさんとBさんにお聞きします。入社先でやりたいこと、将来的に成し遂げたいことがあれば教えてください。


Aさん:自分がやりたいことは大きく2つ。1つめは、歴史の変わり目の街づくりに関わることです。各社が注力しているエリアは時間をかけて大々的に開発を進めていきます。どこかのタイミングで自分もそこに携わって、歴史に残る街づくりをしたいです。2つめの野望は、経済圏を広げることです。地方出身なので、どこに住んでも格差がない日本をつくりたいという思いが強いです。根底から街を変え、都市のパワーを生み出せるのはデベロッパーにしかできないことだと考えています。


ーデベロッパーの中でも、商業施設や空港の建設を通じて地方を活性化させる取組みをやっている企業は多いようですね。

Bさんはいかがですか?


Bさん:若手のうちにいろいろな事業に携わってみたいです。オフィス・商業施設・住宅・リゾートホテル・物流施設、エネルギーなどなど、幅広いアセットを経験して視野を広げたいです。キャリアを積んでから、自分の集大成として大きな開発を実現させたい。最終的な野望は、自分がつくった街や物件を家族に見せること。人生をかけて取り組む意義があると思っています。


自分がつくったものが目に見える形で残るのは、デベロッパーの特権ですよね。



併願先

ー他の業界や企業を受けた方もいると思います。どんなところを併願先で受けたのか、一貫した就活の軸などがあれば教えてください。


Aさん:コンサルを併願しました。0→1の大きな変革をやりたいと考えていて、デベロッパーがいちから街をつくるように、戦略系コンサルも根底から改革を行う点が合致しました。部署やアセットを絞られないことも大きかったです。デベロッパーは3、4年でローテーションがあるのですが、コンサルも専門性が身に付くまでは様々な業界のプロジェクトに携わることができます。自由度が高く、広く影響を与えられる両者が魅力的でした。


Bさん:私は通信業界を併願していました。デベロッパーは街づくりを通じて人々の対面での繋がりを生み出す業界ですが、離れた場所にいてもオンラインで繋がるためには、通信が必要不可欠です。調べていく中で、通信業界がスマートシティの開発などにも乗り出していることを知りました。ゆくゆくはIT技術の側面から街づくりに関わることもできるのかなと思って、通信業界も受けました。


ーありがとうございます。これからデベロッパー就活をする方は、ぜひ参考にしてみてください。




選考対策



選考スケジュール

ーそれでは次に、選考対策について詳しく聞いていきたいと思います。

まずは簡単にデベロッパーの選考スケジュールやフローを説明してほしいです!


Aさん:デベロッパーの選考スケジュールは以下の図の通りです。夏インターンから始まる会社もありますが、最も重要なのは冬インターンに参加することと言われています。冬インターンのパフォーマンスが早期選考・本選考に影響することが多いためです。


(↑Dさんにご提供いただいた図)


Dさん:早期選考は2〜4月に行われ、ぼちぼち内定が出始めます。本選考は3月からESを受け付ける場合がほとんどですが、年々早期化しているので、受ける企業のスケジュールはしっかり確認しておきましょう。本選考は5〜6月に内定が出る感じです。


Bさん:他にも、本選考に至るまでのルートがたくさんあることはデベロッパーの特徴かなと思います。


Cさん:参考までに、自分のときは、夏インターン参加(9月)→冬インターン参加(2月)→ES提出(3月)→最終面接(5月)→内定(5月)という流れでした。



エントリーシート

ーみなさん、ありがとうございます。就活全体にも言えることですが、早め早めの対策が必要ですね。

デベロッパーは人気にもかかわらず採用枠が少ないため、難関だというイメージを持っている就活生も多いかと思います。みなさんがどんな対策をしたのか、ぜひお聞かせください!

まず最初の関門であるエントリーシートを書く上で気を付けたことはありますか?


Aさん:僕は①自分なりの特徴的な経験を書くことと、②集団経験を書くことを意識していました。デベロッパーはいろいろな人と仕事をすることになるので、自分が集団の中でどんな役割を果たせるかを伝えられると良いと思います。


Bさん:あまり変わりませんが、やはり自分らしさを磨き上げることが大事だと思います。集団経験はみんな意識しているから、同じように書いてくる人もいるかもしれない。客観的事実だけでなく、自分だから頑張れたことや価値観、感情まで書き上げてその人らしさをアピールしないと、差別化を図るのは難しいです。自分もそこまで書けるようになってからESが通り始めました。他の人に主語を変えたら絶対書けないエピソードになっているか、確認するようにしていましたね。


Cさん:デベロッパーに限らず、①アピールしたい個性をしっかり押し出すこと、②他者とちゃんと差別化できる具体性や唯一性を生み出すこと、③志望の論理展開をきちんと整理することの3点を意識していました。


Dさん:ESはとにかく添削してもらうようにしていました。自己分析は、エンカレの面談だけでなく、他の会社の選考も活用して深めました。ESを書くときは、具体的でわかりやすく、全体として一貫性があるように気を付けていました。特に、エントリーシートを一読して、事実を知らない人でも想像できるように、例を出したり数字を提示したりしました。一項目ずつ何度も推敲しながら時間をかけて書いていても、読み手は一気に読むため、読みやすい文章になっているか常に確認していました。


ーみなさん、ご回答ありがとうございます。

いきなり「自分らしさ」と言われても難しいと思うのですが、みなさんはどう研究していましたか?


Aさん自己分析を重ねて言語化していきました。一人でやるのは限界があるので、先輩や友人、家族と話しながら自分自身を深掘りしていくのが良いと思います。


ーなるほど。Dさんも触れていましたが、エンカレッジ東大支部のメンター面談では自己分析もお手伝いできます!今年から就活をされる方は、ぜひ私たちのサービスをご活用ください。エンカレッジの無料会員登録はこちら!


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自分史

ー自己分析の話が出たので、「自分らしさ」関連で自分史の対策についても伺います。


Aさん:幼少期から今に至るまでの経験を洗い出して、それぞれの場面の心情を言語化できるようにしました。その上で「これいいな」と思ったエピソードを抽出して、自分史にのせるようにしていました。


ー面接で突っ込まれることもある?


Aさん:会社によりますが、「なぜその行動をとったのか」など、深掘りしてくるところもありましたね。自分の奥底に眠る人間性を知りたがっているな〜という感じでした(笑)。


ーそうだったんですね(笑)。Bさんはいかがですか?


Bさん:2つあって、1つはやはり自分の奥底に眠る感情や行動原理を書いて、どんな人間なのかを明らかにすること。2つめはただ事実を列挙するだけでなく、出来事に繋がりを持たせることを意識していました。エピソードが少なくても、共通している要素があれば、それがその人らしさだと伝わります。自分の強みや価値観がどこで培われたものなのか考えながら、人生を見直す作業はやりましたね。


Cさん:2人が言ってくれたことの融合だけど、まず今までの出来事を全てリストアップして、その中で今の自分に繋がっている経験を取り上げる。自分の場合は、人の気持ちへの関心が高まった経験をきっかけにフェーズ1、人の気持ちを動かす体験への関心が高まった経験を機にフェーズ2が始まったと表現しました。

他にも、某社では時間制限以内に自分史を書かないといけないので、その練習をしました。インターンで会った友だちと模擬面接をしたり、OBOGの方に見てもらったりもしました。

自分史は人によって書き方が違うので、他の人の良い部分を盗めると良いと思います。あとは、ある出来事が起こったときに感じた主観的な気持ちを入れ込もう、挫折経験を見つけよう、あたりですかね。



OBOG訪問

ーOBOG訪問はしましたか?


AさんBさんCさんDさん:しました!


Bさん:間違いなくした方が良い。他の学生と差別化するためには、ガクチカで自分らしさを伝えることも大事だけど、社員さんの生の声を聞いて企業の解像度を高める必要があると思います。自分も各社3〜5人から話を聞いて、どんな仕事をしたいかが明確になっていきました。OBOG訪問は志望動機やキャリアプランを考えるヒントを与えてくれます。また、OBOG訪問そのものが選考に組み込まれている場合もあります。


Dさん:自分も、行きたい会社を中心に5人ずつくらいに話を聞きました。


Cさん:僕は実はあんまりしていないんだけど、した方が良いとは思います。


ー満場一致でOBOG訪問すべき、との回答をいただきました。



資格

ー宅建など必要な資格や、デベロッパー就活で有利になるスキルはありますか?


Aさん資格・スキルは要りません。デベ就活のために大学3年生になって宅建を取ろうとしている人はタイパが悪いので、おすすめしません。ぶっちゃけ、周りの同期は宅建を持ってない人がほとんどでした。若干有利に働くかもしれないけど、資格を持っていない人と大きく差がつくことはありません。他の資格も不要です。


Dさん:特にないですね。必要なら内定後に取れば大丈夫です。


ーぶっちゃけてくださりありがとうございます(笑)。資格が不要と聞いて安心した方も多いと思います。




その他のQ&A



デベロッパーの魅力

ーさて、ここからは楽しい話をしたいと思います。

デベロッパーで働く魅力だと思うところを教えてください!


Bさん:やはり自分の仕事が目に見える形になったときの感動は大きいと思います。社員さんも、竣工に立ち会ったときの喜びはひとしおだと話していました。いろいろな事業に携わることができるのも魅力です。培った経験をもとに複合的な開発をやったり、BtoBだけでなくBtoCに関わったり、働く中で仕事の色が変わっていくのが楽しみです。


Dさん:発注者として事業を考えて実行に移せるところですね。土地を持っているからこそできる事業があると思います。



デベに向いている人

ーデベ志望はどんな人が多いですか?どんな人が向いていると思いますか?


Cさん:自分の主観だけど、穏やかで聡明な人が多い気がする。人当たりが良く、コミュニケーション能力が高い印象。仕事柄、人と関わることが好きなのは大前提だと思います。仕事の内容としては、チーム運営が上手な人は適性があるのではないでしょうか。あとは街づくりや旅行が好きな人も多い。他は企業によってまちまちだと思います。


ーみなさん、補足したいことはありますか?


Bさん:専門にかかわらず、それぞれが心地よい空間の理想像を持っているところは、共通して言えることだと思います。


Dさん:就活を通じて、論理と感情の両方が求められていると感じました。土地を買ってそこでお金を回す金勘定+多様な主体と協働する人間性が備わっていると良いかも。リーダー経験のある人が多いイメージです。



推し建築

ーみなさんの「推し建築」があればぜひ教えてください!


Aさん:最近できた『麻布台ヒルズ』。オフィスビルって角ばった建物が多いのに、麻布台ヒルズは形状が滑らかで、肌色や木の色のようなやさしい色合いを使っているのが推しポイントです。オフィスビルなのに視覚的にやさしい、スッと入ってくる珍しい建築だなと感じました。


Bさん:自分は『大手町タワー』。大手町駅直結のビルなんですが、ビル横に本物の森をつくっていることが最大の特徴です。付け焼き刃ではなく、千葉の森林を土ごと運んで木を植えて森を再現しているので、都心の雑多な人混みの中でも自然を感じられます。また、地下通路にもガラス越しに光が入る設計になっています。地下にいても日光の温かさを感じられる点は建築として優れていると思いますし、とても気に入っています。


Cさん:面接でよく話していたのは就活軸に合致した『MIYASHITA PARK』。屋台街があるお祭り感、渋谷という繁華街で芝生に寝っ転がるという全く新しい体験を創造したことが推しポイント。美大生の作品の販売や謎解き、日本酒イベントなど様々な企画を積極的にやっているのも良いなと思いました。

『東急歌舞伎町タワー』も近未来感があって良い。「東京に来た!」という感じがします。

物件じゃないけど、低アルコールの飲料を出す『SUMADORI-BAR SHIBUYA』も、新しい体験をつくり出していて面白い。

その流れで言うと東京タワーのesportsパーク『RED° TOKYO TOWER』も良いよねという話ができるけど、一旦ここら辺にしておきます(一同 笑)。


Dさん:自分も三井不動産が開発に携わり竹中工務店が設計した『MIYASHITA PARK』です。渋谷という街は、夜に若者を保護するためのバスをNPOが走らせるほど危ないにもかかわらず、MIYASHITA PARKができて、女子高生が夜遅くに屋上でTikTokを撮るようになったんですよね。

あとは、デベロッパーが関わったものではありませんが、『恵比寿ガーデンプレイス』も気に入っています。


ーそれぞれの建物を確認しに行きたくなるようなお話でした。就活生のみなさんも街歩きにくり出して、お気に入りの物件を探してみてはいかがでしょうか?


(↑MIYASHITA PARK公式HPよりダウンロード)




おわりに


ーみなさん、様々な疑問に答えてくださりありがとうございました。

最後に、デベロッパーを目指す後輩へのアドバイス、応援メッセージをお願いします。


Aさん:これから選考を迎える方へ。早期選考の方は油断せず着実に内定を勝ち取りましょう。本選考の方は「もうだめだ」と思うこともあるかもしれませんが、各社どんな属性の人にも枠が割り振られています。諦めずに苦手な部分をつぶし、本番に力を発揮する人が内定するので、勝負はこれからだと思ってください!


Bさん:デベロッパーは選考難易度も高いけど、街づくりに対する想いを持っている人にとってはすごくやりがいのある仕事だと思うし、何より働いている社員さんたちが楽しそうにしているのが印象的でした。自分も4月を前にわくわくしています。自分の想いを大切に、継続して努力し、納得内定を目指してほしいと思います。


Cさん:僕からは簡潔に。「100人と面接しても覚えていられるような個性を出せるようにしよう」


Dさん:街づくりはいろいろな専門家が協力することで成り立っています。自分がどの立場で事業づくりに携わりたいかを考えて、会社を選びましょう!また、就活だけしていては人生は前に進みません。就活中も課外活動などを通して自分のやりたいことに取り組み、自分の人生を前に進め続けましょう


ーここまで読んでくださったみなさん、ありがとうございます!

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執筆者と免責事項

書き手=24卒東大支部メンター

※本記事は、一部メンターの個人的見解に基づき作成されたものであり、en-courage東大支部及び特定機関の公式見解を示すものではありません。


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